<検証>物価から見るインドの住みやすさ インバンガロール
アジアは物価が低い・安いと昔からよく言われ続けていますが、果たして今のインドは実際のところどうなんだろうか。いざ検証。
1.インフレのスピードが速い
例えば、3年前に40ルピーで食べられたカレーが今は55ルピー。円に換算、1.8倍として72円が99円になっている。金額だけで見るともともと安いものが少し値上げしたみたいな印象ですが、上昇率でいうと、1.37倍上がっている。毎日食べるとして月に30回で1200ルピーが1650ルピーになる。うむ、これだけ見ると上がっているのはわかるけど厳しいかどうかはわかりませんね。。
家賃にするともう少しわかりやすい。まずインド(少なくともバンガロール)の賃貸契約書は圧倒的に家主(貸主)>借主が強く、契約書上にも更新ごと(11か月が主流)に5-10%家賃が上がる旨がきっちり記載されている。非情なオーナーだといきなり家賃2倍だこのやろうといって、え?払えないの、じゃあ出てけば?というスタンスのところもある。家賃が生活費の割合を高く占める場合、この家賃値上げは結構痛い。幸い、私のアパートのオーナーは良心的で、コロナのあった2年くらいは家賃の値上げがなかったし、今も5%値上げで留めてくれている。ただし、最近空き部屋になった別の部屋は私が借りている家賃の1.4倍とかで貸しに出しているらしい。
2.給料の上がり率
インフレの上昇にあわせて、もちろん給料も必ず上がっています。上がり率は会社や個人の能力、ポジションによって変わりますが、大体5-10%くらいの間なのかな?(弊社)額面で見ると、毎年給料が上がっていてわーい!とうれしいのですが、日本と同様、血税があります。TDS( Tax Deducted at Sources)=源泉徴収税というものが給料から差し引かれます。この金額が結構えげつなく、所得税的な感じで、給料の額面が上がれば上がるほど、税率も上がってるっぽく、結局手取りとして残る金額は給料上がってもあんまり変わってねーじゃん、という感じです。
3.銀行預金金利がバカくそ良い
普通預金でも年に3.5パーセントくらいの利率がかかるので、半年に1回ペースで数千ルピーが金利として銀行口座にインされる。普通にうれしい。(=ただし銀行預金も課税されています)定期預金になると3年固定で7%とかなので銀行からよくセールスがかかってきます。50万預けるだけで3年で60万になる。日本だと信じられないよ。
4.物価の安いもの
では、物価の安いもの・高いものは何か。日本と比べた場合安いなーと思うもの。
・野菜・フルーツ:道端で押し車に大量に乗っている野菜とかは激安で、玉ねぎ3キロ100ルピー(178円)みたいな感じです。マンゴーもシーズンは1キロ100ルピー(178円)とか安くてそんな感じです。
・水:500㎖1本10ルピー(18円)。20リットルで90ルピー(160円)くらい。日本のほうが水は豊富なのになぜだ?
・通信費:携帯が特に安く、1か月50GB(ほぼ使い放題)で、451ルピー(798円)。しかも余ったギガは繰り越しできるので350GBとか残ってる状態です。Wi-Fiはそこそこの値段でひと月1000ルピー(1780円)。
・香辛料・スパイス
・いわゆる屋台で飲食できるものたち:チャイ(1杯10-20ルピー(18円ー36円))、カレー1杯40ルピー(72円)
・公共交通機関:メトロ、バス、電車(タクシーも最近高い、といいつつ1時間くらいでも1000円とかだから選択肢には入る。)
*ちなみに、住んでる建物によりますが、私の住んでいる5階建て5戸のアパートメントだと、水道代が家賃込み・電気代月800ルピー(1424円)・ガス代ほぼなし(ガスタンク1本1000ルピー(1780円)で1年くらいもつ)。→ゆえに家賃さえ安く抑えられれば固定費が安い!
・インドと言ったらインド映画、映画も日本に比べると安いです。シネコンでも300ルピー(534円)くらいでチケットが買えます。
5.物価の高いもの
外資系飲食店、外資系ブランド、インド産でもブランド物は日本の相場より高いくらい。日本料理、韓国料理屋も高い。あとは酒とたばこ!たばこは1箱(20本)で350ルピー(623円)。酒は州によって酒税が異なるが、バンガロールのあるカルナータカ州は、デリーよりも酒税は高いらしい。同じメーカー・ブランドのウイスキーでも、デリーで買うのとバンガロールで買うのでは値段が全然違うらしい。
レストランのランクによって値段は全然違いますが、安く飲めるクラフトビール屋さんで500mlのクラフトビールが250ルピー(445円)程度、これで安め。バーやクラブなんかだと、市販のビールでも600ルピー(1068円)くらいする。
iPhoneなどApple製品は日本より割高ですがApple watchのパチモンみたいなのとかは1000ルピー(1780円)とかで買えちゃうのでみんな結構つけている。
(謎に高すぎる輸入食品)
・インスタントコーヒー(ネスカフェの瓶が900ルピー(1602円)くらいする)
・シリアル(1000ルピー(1780円)超えてる)
結論:インド飯かつ自炊かつ外資系使わない買わない、といった生活をすれば確かにめちゃくちゃお金は貯まるでしょう。しかしそれで素敵な、楽しい生活が送れるのか!?
自炊のプロの人は問題ないと思いますが、適当な自炊とインド飯だけだと圧倒的に栄養が足りていないのでしょっちゅう風邪をひいたり具合が悪くなる気がしています。良質なたんぱく質が不足する。人それぞれですが、私はやっぱりたまにはスタバ行きたくなるし、日本料理食べたいし飲み会行ってウェイしたい。そうなると、総合的にみると、日本で生活するよりもお金貯まる?かな??(旅行行って吹っ飛ぶなー)って感じです。
そういえばインド発の航空チケットが世界一安いという噂は聞いたことがある。人口多いからだろう